国鉄(インチキ)車両図鑑

BR47‐袖擦り合った人々-誰も帰って来ない

1916年、ヴィル=アン=サルレー地域では数日前からドイツ軍の攻勢が始まっていた。今この戦域に穴が開いてしまっては、たちどころにパリが危うくなる。補給端末駅にはひっきりなしに列車が到着し、兵士や軍需装備、資材等を降ろして行く。降ろし終わると...
国鉄(インチキ)車両図鑑

BR47‐袖擦り合った人々-帰還兵

1945年8月。白く埃っぽい道と貧弱な線路が寄り添っている。錯雑した地形、荒れた耕地、貧しげな森、そして抜けるような青空。一人の帰還兵が田舎道を歩いて来る。肩章も袖章も無く、略帽の徽章も当然無い。彼の肩に載せられた重しの様な重責によって今の...
日本(インチキ)風俗大系

日本(インチキ)風俗大系「呪演歌の花道」を見る

演歌の1ジャンル「デスメタル演歌」には一定のファンがあり、毎年大晦日に放映される「呪演歌(じゅえんか)の花道」は、デスメタル演歌の檜舞台として定評がある。不快に響く重低音と、人間の声とも思えない歌声にやがて脳髄が麻痺するが、そこで歌われてい...
国鉄(インチキ)車両図鑑

幸運な機関車「BR47」記録の断片

画像を見ていただこう。頃は1960年代半ば。所は西ドイツ西部、ザールブリュッケンに程近い炭坑町、カールスプラッテ近郊。緩やかに起伏する畑や森や小さな村を縫うようにして延びる線路を、殊更ゆっくりと旅客列車が走って来る。先頭を行く機関車に見覚え...
贋誌百珍

狐狸妖怪が支えた日露戦争

と言うお題。前近代を引きずったまま近代化へ邁進していた明治時代、狐狸妖怪天狗の類は人々のすぐ近くで共存していました。その狐狸妖怪からしたら親しい隣人であった日本人が、民族の存亡を賭けて戦う破目になった日露戦争と言う未曽有の国難を陰から助ける...
贋誌百珍

アメリカ歌舞伎「冬椿聖職者忠義」

これは南北戦争中の架空の話です。南北戦争中の1862年、アメリカ連合国のジェファーソン・デイビス大統領はナッシュビルでテネシー軍を視察して指揮官と会談しました。その後専用列車でリッチモンドへ帰る途中、テネシー州アトックビル付近で機関車が故障...
贋誌百珍

戦時下の夢・架空省線電車モハ63型

「凡そ電車と云ふ物は人間が使ふに充(原文ママ)つて便が良いやうに造形さるヽものである。現在の処省線電車の最精鋭と云ふのは東京のモハ六〇型、京阪神にあつてはモハ五二型である亊は疑ひ無いであらう。殊に六〇型は大馬力の改良電動桟(ママ)を搭載し、...
国鉄(インチキ)車両図鑑

国鉄(インチキ)列車名鑑・「つばめ」「はと」の22系固定編成化

1958年に「走るホテル」の呼び名も誇らしく、九州寝台特急に20系寝台列車がデビューする。それから遅れる事1年、20系客車と同時に設計を開始した昼行特急用客車、22系が登場し、国鉄の看板列車「つばめ」「はと」に充当された。この系列については...
文芸の夏

お方様

文芸の夏ー30大名の江戸上屋敷。大広間に手のひら程の大きさの半纏が、膝くらいの高さの支柱に結び付けられていた。それは「病気で瀕死の藩主」の枕もとに立っていて、殿の加減が少しでも快方に向かえば半纏が上がり、逆に悪化すれば半纏は下がる。下がりき...
文芸の夏

遅滞作戦

文芸の夏ー29花の咲き乱れる野原で源平の両軍が対峙している。両陣営に赤白の幟が翻り、武者達の鬨の声、そして刀槍の日光に反射する光が開戦の間近な事を感じさせる。今にも鏑矢が放たれ法螺貝が吹き鳴らされようと言うその時、源氏方の陣営から両軍の中間...