最後に私の知る1978年時点での「富山」をご覧頂く。
1978年2月改正で普通座席車はそれまでの旧型から12系に変化し、A寝台、グリーン車の連結は廃止された。
折りしも「ブルトレブーム」の走りの時期で、12系座席車であるにも拘わらず「新宿発のブルートレイン」として、TVやムック等で紹介された。当時小学生だった私は、12系は明らかにブルトレではないと憤った事を覚えている。
冒頭に記した1980年の最終時には、荷物車は連結されていなかった上、座席車は6両だったように記憶している。

荷物と寝台を落として身軽になった編成は、12系ハザのみ。従前通りEF62がエスコートして、

直江津でEF70に繋いでいた。

こうして10系寝台、12系座席の陣容を以て、新宿発の夜行列車「富山」は終焉を迎える。1980年の事だった。冒頭に記した通り、大勢の人に見送られ、名残を惜しむ無数の乗客を乗せて、二度と戻らぬ旅路へと走り去って行った。
-EF64の甲高い汽笛、長笛一声。盛大なブロワー。
小雨が降り出す。
窓からちらくらと見える無数の掌。
煙った新宿の明るい夜空に消えて行く汽笛は大久保のガードあたりか。
これで総てが終わった、かに思われた。


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