次は1973年頃の「富山」である。
上諏訪電化、松本電化を経て出現した、青い電機と青い客車の「快晴列車」。ロネ×1、ハネ×2を擁した、名実ともに最も充実していた時代。松本まではEF64が通し、

この直後に電化される篠ノ井線区間は、偉大なる文鎮、DD51が重連で担当する。

未明の長野で例によって寝台を切り落とすと、篠ノ井のEF62が盛大なブロワー音と共に引き出す。旅はまだまだ続く。

1974年3月、松本駅にて。下り急行「富山」。最後尾のスハフをホームの照明が眩く照らし出す。終点まであと6時間半(岩美銀山氏所蔵)

直江津で待ち構えていたEF70と交替して、日本海の海原を横目に一路富山を目指す。車内では昨日の澱を残しつつ「今日」が始まっている。

これらの客車はナロハネを連結していた1961年までは長野の受け持ちであった。やがて品川の車両を使用するようになるが、品川客車区で組成した列車はD51、後にはEF15に牽かれて山手貨物線を走り、新宿に据付けられるのである。新宿発の夜行急行が増えるに従って、駅構内での機関車付け替え作業を省略するため、牽引機がEF64化した後は機関車の方で品川に「お出迎え」をするようになったのである。
到達時間は1965年の改正から変化はなく、新宿23時15分は不動のものとなった。
この「富山」にとって最も華やかな時代の停車駅と時刻を転記しておこう。
| 新 宿発 | 23:15 | 富 山発 | 18:15 |
| 八王子発 | 00:05 | 魚 津発 | 19:03 |
| 大 月発 | 01:03 | 糸魚川発 | 19:41 |
| 甲 府発 | 02:20 | 直江津発 | 20:19 |
| 上諏訪発 | 04:01 | 高 田発 | 20:37 |
| 下諏訪発 | 04:10 | 新 井発 | 20:52 |
| 岡 谷発 | 04:21 | 田 口発 | 21:20 |
| 辰 野発 | 04:32 | 黒 姫発 | 21:37 |
| 塩 尻発 | 04:53 | 長 野着 | 22:22/発23:05 |
| 松 本発 | 05:18 | 篠ノ井発 | 23:16 |
| 麻 績発 | 06:04 | 麻 績発 | 00:09 |
| 篠ノ井発 | 07:00 | 松 本発 | 00:45 |
| 長 野着 | 07:10/発07:55 | 塩 尻発 | 00:57 |
| 豊 野発 | 08:09(下りのみ停車) | 辰 野発 | 01:15 |
| 黒 姫発 | 08:42 | 岡 谷発 | 01:25 |
| 田 口発 | 08:55 | 下諏訪発 | 01:34 |
| 新 井発 | 09:20 | 上諏訪発 | 01:45 |
| 高 田発 | 09:37 | 甲 府発 | 03:14 |
| 直江津発 | 09:54 | 大 月発 | 04:17 |
| 糸魚川発 | 10:33 | 八王子発 | 05:06 |
| 魚 津発 | 11:18 | 新 宿着 | 05:58 |
| 富 山着 | 11:43 |



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